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私は、今高3で一橋大学の受験を考えています。
過去問や、一橋の模試を受けてみると、
国語、世界史はわりと得点できるのですが、
数学が1完、よくて2完、プラス部分点の状態です。
大学で勉強したいのは国際関係論なので、法学部を目指しているのですが、
数学の配点が高く、得意な国語の配点があまりに低いので
自分には不利なのでは、と思い始めました。
社会学部でも、似たような国際関係を学べると聞いたので
配点を見ると、国語、社会が高かったので
社会学部にしようかとも悩んでいます。
どうすればいいでしょうか…。
過去問や、一橋の模試を受けてみると、
国語、世界史はわりと得点できるのですが、
数学が1完、よくて2完、プラス部分点の状態です。
大学で勉強したいのは国際関係論なので、法学部を目指しているのですが、
数学の配点が高く、得意な国語の配点があまりに低いので
自分には不利なのでは、と思い始めました。
社会学部でも、似たような国際関係を学べると聞いたので
配点を見ると、国語、社会が高かったので
社会学部にしようかとも悩んでいます。
どうすればいいでしょうか…。
こうのす
りこさんこんにちは。社会学部1年のこうのすと申します。
僕も高校の時、国際関係について勉強したいと考えていて、法学部と社会学部で迷ったことがありました。最終的には、世界史と英語が得意で数学が苦手だったこともあって社会学部を選択しました。
正直、一橋において「国際関係」というのは曖昧な立場にあります。
たとえば「国際政治学」や「国際組織論」は法学部科目ですが、「国際社会学」は社会学部科目になります。
単に国際関係といっても、アプローチによって学部が変わってしまいます。
しかし、一橋は(原則的には)他学部の科目を自由に履修することができます。
社会学部は、法学部に比べて科目選択の自由度が高く、他学部の科目は履修しやすいです。
ただ、3年生から全員が所属する「ゼミナール」は自分の学部のものに所属しなくてはならないため、りこさんの学びたい国際関係論が法学部のものである場合、希望するゼミに入れない可能性があります。
(蛇足になりますが、この時点で数学が1完ないし2完できるのであれば、そんなに数学の実力に関して悲観する必要はないと思います。
今年も合格者の平均はだいたい2.5完くらいのようですし、これからまだ学力は伸びますから、周りと比べてもさほど遜色ないレベルなのではないでしょうか。)
最終的に判断するのはりこさんの意志になると思いますが、よく調べて、後悔のない選択をしてください。
また何かあれば、気軽に質問してくださいね。
応援しています!
一橋祭運営委員会
戦略広報担当
屋内フェス企画担当
社会学部1年 鴻巣圭一
僕も高校の時、国際関係について勉強したいと考えていて、法学部と社会学部で迷ったことがありました。最終的には、世界史と英語が得意で数学が苦手だったこともあって社会学部を選択しました。
正直、一橋において「国際関係」というのは曖昧な立場にあります。
たとえば「国際政治学」や「国際組織論」は法学部科目ですが、「国際社会学」は社会学部科目になります。
単に国際関係といっても、アプローチによって学部が変わってしまいます。
しかし、一橋は(原則的には)他学部の科目を自由に履修することができます。
社会学部は、法学部に比べて科目選択の自由度が高く、他学部の科目は履修しやすいです。
ただ、3年生から全員が所属する「ゼミナール」は自分の学部のものに所属しなくてはならないため、りこさんの学びたい国際関係論が法学部のものである場合、希望するゼミに入れない可能性があります。
(蛇足になりますが、この時点で数学が1完ないし2完できるのであれば、そんなに数学の実力に関して悲観する必要はないと思います。
今年も合格者の平均はだいたい2.5完くらいのようですし、これからまだ学力は伸びますから、周りと比べてもさほど遜色ないレベルなのではないでしょうか。)
最終的に判断するのはりこさんの意志になると思いますが、よく調べて、後悔のない選択をしてください。
また何かあれば、気軽に質問してくださいね。
応援しています!
一橋祭運営委員会
戦略広報担当
屋内フェス企画担当
社会学部1年 鴻巣圭一
さとし
りこさん、お返事がおくれて申し訳ありません。
私は法学部3年のさとしです。法学部の国際関係コースに所属しております。
法学部に在籍してはおりますが、「国際関係学」については私自身が入学以来より興味をもって学んできた学問で、一応社会学部の国際関係学についてもそれなりにわかっているつもりですので、あえてこの身の上からお答えします。
まず、国際社会学についての説明をする前に、国際関係学(International Relations, IR)について前提を若干お話します。国際関係学とは、英語からみればわかりやすいですが、「国際的ととらえられる事象や問題すべて」を範囲としております。つまり、経済学が貿易に首をつっこめば「国際経済学」としてIRに入りますし、政治学に外交がからめば「国際政治学」としてIRに入るのです。つまり、すべての学問が「国際化」すればなんでも「国際関係学」として広義ではとらえることは可能なのです。しかし、一般に「国際関係学」と言うときは、基本的に「国際政治学」を表します。これは狭義です。英語圏でもInternational Relationsというときは基本的にInternational Politics(Political Science)と同一視されています。この狭義と広義の国際関係学という言葉の使い方はとても誤解を招きやすいので違いをここで知っておくと便利です★
さて、本題の国際社会学とはなんじゃらほいということについて。前段のお話を理解していただければ、国際社会学とは「社会学を国際化したもの」ということになります。国際社会学の問題意識は基本的に既存の国際関係学への疑問からはじまっています。私たちはよく政治やら経済やらを語るときに国家を単位にして話をすることが多いですね。たとえば、アメリカは経済が伸びているとか。しかしながら、そうした国を単位に進める議論というのは、国境を越えた(transnational)な事象や問題を無視してしまうことになるのではないか、というのが国際社会学の根本的な問題意識です。
具体例としては、移民やナショナリズムの問題があります。移民というのは国境を越えたtransnationalな存在ですから、国を単位にした議論はあまり意味をなしません。移民たちはなぜ国境を越えようとしたのか、なぜ移民たちの訪れた国はその移民を受け入れたのか(受け入れないのか)。故郷を離れた移民はどうやって新天地で自分たちの文化を守りつつ新天地に溶け込もうとするのか。移民を受け入れた国はどのように移民を同化させ、どのように排除しようとするのか。こうした移民に対する問いを考えたりします。
また、ナショナリズムでは、たとえば、「中国では蘇州語と広東語は全く違う言葉なのに彼らは自分たちを中国人と確信する一方、ポルトガル語とスペイン語は標準語と関西弁ぐらいの違いなのになぜスペイン人は自分のことをポルトガル人と思わないのか?」みたいな問題を考えたりします。こういうことを国際社会学では学ぶことになります。
以上、国際社会学について概説しましたが、参考になりましたでしょうか。終わりにすこしだけ国際関係学のアドバイスをすると、
商学部:国際金融
経済学部:国際経済学
法学部:国際政治学
社会学部:国際社会学、地域研究
以上が学部ごとの国際関係学の取り扱いになります。ちなみに、「政治学」は社会学部にあるため、ご注意ください。
長文で失礼いたしました。
一橋祭運営委員会
渉外分科会チーフ
法学部3年 荒木 恵
私は法学部3年のさとしです。法学部の国際関係コースに所属しております。
法学部に在籍してはおりますが、「国際関係学」については私自身が入学以来より興味をもって学んできた学問で、一応社会学部の国際関係学についてもそれなりにわかっているつもりですので、あえてこの身の上からお答えします。
まず、国際社会学についての説明をする前に、国際関係学(International Relations, IR)について前提を若干お話します。国際関係学とは、英語からみればわかりやすいですが、「国際的ととらえられる事象や問題すべて」を範囲としております。つまり、経済学が貿易に首をつっこめば「国際経済学」としてIRに入りますし、政治学に外交がからめば「国際政治学」としてIRに入るのです。つまり、すべての学問が「国際化」すればなんでも「国際関係学」として広義ではとらえることは可能なのです。しかし、一般に「国際関係学」と言うときは、基本的に「国際政治学」を表します。これは狭義です。英語圏でもInternational Relationsというときは基本的にInternational Politics(Political Science)と同一視されています。この狭義と広義の国際関係学という言葉の使い方はとても誤解を招きやすいので違いをここで知っておくと便利です★
さて、本題の国際社会学とはなんじゃらほいということについて。前段のお話を理解していただければ、国際社会学とは「社会学を国際化したもの」ということになります。国際社会学の問題意識は基本的に既存の国際関係学への疑問からはじまっています。私たちはよく政治やら経済やらを語るときに国家を単位にして話をすることが多いですね。たとえば、アメリカは経済が伸びているとか。しかしながら、そうした国を単位に進める議論というのは、国境を越えた(transnational)な事象や問題を無視してしまうことになるのではないか、というのが国際社会学の根本的な問題意識です。
具体例としては、移民やナショナリズムの問題があります。移民というのは国境を越えたtransnationalな存在ですから、国を単位にした議論はあまり意味をなしません。移民たちはなぜ国境を越えようとしたのか、なぜ移民たちの訪れた国はその移民を受け入れたのか(受け入れないのか)。故郷を離れた移民はどうやって新天地で自分たちの文化を守りつつ新天地に溶け込もうとするのか。移民を受け入れた国はどのように移民を同化させ、どのように排除しようとするのか。こうした移民に対する問いを考えたりします。
また、ナショナリズムでは、たとえば、「中国では蘇州語と広東語は全く違う言葉なのに彼らは自分たちを中国人と確信する一方、ポルトガル語とスペイン語は標準語と関西弁ぐらいの違いなのになぜスペイン人は自分のことをポルトガル人と思わないのか?」みたいな問題を考えたりします。こういうことを国際社会学では学ぶことになります。
以上、国際社会学について概説しましたが、参考になりましたでしょうか。終わりにすこしだけ国際関係学のアドバイスをすると、
商学部:国際金融
経済学部:国際経済学
法学部:国際政治学
社会学部:国際社会学、地域研究
以上が学部ごとの国際関係学の取り扱いになります。ちなみに、「政治学」は社会学部にあるため、ご注意ください。
長文で失礼いたしました。
一橋祭運営委員会
渉外分科会チーフ
法学部3年 荒木 恵
りこ
さとしさん、とても詳しい説明ありがとうございます。
国際関係学を漠然としか捉えられていないことに気づきました。
どこに行ってもだいたい同じ事が勉強できるのかなぁと
軽く考えていました。
国際関係を学ぶにしても
いろいろな面から見る学び方があるのですね。
さとしさんは、法学部の国際関係コースで
どんなことを中心に学んでおられるのですか?
私はニュースや新聞を見ていて、
国際紛争に特に興味を持つようになりました。
世界史でも近現代の世界大戦や国際紛争などを学ぶのが
とても楽しいです。
だから、大学に行ってそのようなことを学びたいと考えているのですが
それならどこの学部が一番向いているのでしょうか…。
たくさんの質問すみません。
国際関係学を漠然としか捉えられていないことに気づきました。
どこに行ってもだいたい同じ事が勉強できるのかなぁと
軽く考えていました。
国際関係を学ぶにしても
いろいろな面から見る学び方があるのですね。
さとしさんは、法学部の国際関係コースで
どんなことを中心に学んでおられるのですか?
私はニュースや新聞を見ていて、
国際紛争に特に興味を持つようになりました。
世界史でも近現代の世界大戦や国際紛争などを学ぶのが
とても楽しいです。
だから、大学に行ってそのようなことを学びたいと考えているのですが
それならどこの学部が一番向いているのでしょうか…。
たくさんの質問すみません。
さとし
さとしさんは、法学部の国際関係コースで
どんなことを中心に学んでおられるのですか?
実は、法学部の法律コースと国際関係コースというのは単位を履修する上での一つの枠組みでしかないわりと緩やかな制度です、ということをあらかじめことわっておきます(たとえば、法律コースをとっているからといって国際関係学のゼミに所属できないわけではないし、法律コースをとらなくても国際関係学の授業はほぼ問題なくとることができます)。
私は、国際政治学、とくに国際安全保障を専攻されている秋山信将のゼミのもとで、国際政治学の理論を勉強しています。理論は深く話しても理解してもらえないので、さわりだけいうと、「国家は国益をどのように定義するのか」といったことを論理的に考えるという作業をします。もちろん、安全保障のゼミなので「北朝鮮に日本はどのような態度で臨めばいいのか」なども話し合います。
ゼミの課外活動としては、ソウル大学と一緒に歴史認識の問題や、日中関係、政府開発援助、資源外交、防衛大学とは日米同盟、慶応・京都とは東アジアの国際関係などを自主的に(課外活動なので)勉強をしていたりします。ちなみに、私の卒論のテーマはEUとイスラム教徒なのでわりと国際社会学に近いです(汗)
こんな風にわりといろいろなことを勉強をしています。
私はニュースや新聞を見ていて、
国際紛争に特に興味を持つようになりました。
世界史でも近現代の世界大戦や国際紛争などを学ぶのが
とても楽しいです。
だから、大学に行ってそのようなことを学びたいと考えているのですが
それならどこの学部が一番向いているのでしょうか…。
内容が国際紛争(実は冷戦が終わってからはどちらかというと内戦が戦争のほとんどを占めているのですが)ということなので、わりと法学部の国際政治学に近いでしょうね。ただ、国際政治学にも、私たちのゼミのように理論的に考えるところと、歴史学的にアプローチをするところと、手法は様々です。まだりこさんには時間がたくさんありますから、どんな分野に興味があるのかこれからもっともっと時間をかけて考えてみることをお勧めします。
一橋祭運営委員会
渉外分科会チーフ
法学部3年 荒木 恵
どんなことを中心に学んでおられるのですか?
実は、法学部の法律コースと国際関係コースというのは単位を履修する上での一つの枠組みでしかないわりと緩やかな制度です、ということをあらかじめことわっておきます(たとえば、法律コースをとっているからといって国際関係学のゼミに所属できないわけではないし、法律コースをとらなくても国際関係学の授業はほぼ問題なくとることができます)。
私は、国際政治学、とくに国際安全保障を専攻されている秋山信将のゼミのもとで、国際政治学の理論を勉強しています。理論は深く話しても理解してもらえないので、さわりだけいうと、「国家は国益をどのように定義するのか」といったことを論理的に考えるという作業をします。もちろん、安全保障のゼミなので「北朝鮮に日本はどのような態度で臨めばいいのか」なども話し合います。
ゼミの課外活動としては、ソウル大学と一緒に歴史認識の問題や、日中関係、政府開発援助、資源外交、防衛大学とは日米同盟、慶応・京都とは東アジアの国際関係などを自主的に(課外活動なので)勉強をしていたりします。ちなみに、私の卒論のテーマはEUとイスラム教徒なのでわりと国際社会学に近いです(汗)
こんな風にわりといろいろなことを勉強をしています。
私はニュースや新聞を見ていて、
国際紛争に特に興味を持つようになりました。
世界史でも近現代の世界大戦や国際紛争などを学ぶのが
とても楽しいです。
だから、大学に行ってそのようなことを学びたいと考えているのですが
それならどこの学部が一番向いているのでしょうか…。
内容が国際紛争(実は冷戦が終わってからはどちらかというと内戦が戦争のほとんどを占めているのですが)ということなので、わりと法学部の国際政治学に近いでしょうね。ただ、国際政治学にも、私たちのゼミのように理論的に考えるところと、歴史学的にアプローチをするところと、手法は様々です。まだりこさんには時間がたくさんありますから、どんな分野に興味があるのかこれからもっともっと時間をかけて考えてみることをお勧めします。
一橋祭運営委員会
渉外分科会チーフ
法学部3年 荒木 恵
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